今回は、TLを絶賛賑わせているこの話題について触れたいと思います。
この4月から仕事内容が一部変わり「人を集める」事に携わるようになりました。その意味で、今まで以上にこの話題は興味がありました。
ChatGPTに「インフルエンサーを呼ぶメリットとデメリット」というお題で分析をさせて、その結果をコピペして記事にしようかとも考えました。しかし、まだ筆者のAIの使い方が甘いのか「そうそう、やっぱそういう事だよね」という回答が得られなかったので、生成AIの考えるメリットデメリットを筆者なりに深掘りできればと思います。
なお、筆者は「必要。ただし、条件付き」と考えています。
(生成AIが示した)インフルエンサーを呼ぶメリット
- 高い宣伝効果と拡散力がある
- ターゲット層への的確なアプローチができる
- 体験ベースの説得力あるレビューができる
- 来場者増加やSNS活性化による賑わい感の演出
生成AIによると、インフルエンサーを呼ぶメリットは大きく上記4点のようです。多くの方が、この回答には納得できるのではないでしょうか?
SNSのフォロワーが1万人のインフルエンサーであれば、1つ投稿をすれば1万人のスマホやタブレット・PCにそのポストが流れます。1つの情報を1万人に届けるというのは、簡単な事ではありません。歴史の短いブランドや、新しくお店をオープンするetcの場合、その拡散力を味方にできるのは計り知れないメリットがあります。どんなに良い物をつくり素晴らしいサービスを提供していても、それを知られていなければ意味はありません。
逆に言えば、このメリットを発揮できなければ、インフルエンサーを呼ぶ意味は薄れるとも考えられます。
2と3は、御述します。4は、1と少し内容が重複する感じがします。
(生成AIが示した)インフルエンサーを呼ぶデメリット
- 内容がインフルエンサー任せになりやすい
- フォロワー数と影響力が必ずしも一致しない
- コストがかかる
- トラブルや炎上のリスクを抱える
生成AIによると、インフルエンサーを呼ぶ事によって発生するデメリットは、上記4点のようです。
個人的には、1と3はどうなのかな?というのが率直な感想です。自社のイベントや出展ブースにインフルエンサーを起用する場合、当然に事前打ち合わせはするでしょう。宿泊費や交通費・日当といったコストも発生するとは思いますが、その金額以上のメリットがあればペイする話なので、デメリットとまでは言えないと思います。
2と4はその通りだと思います。4はともかくとして、2の評価はなかなか難しそうですが。
某展示会イベントにおけるインフルエンサー不要論はなぜ起きたのか?
インフルエンサーを起用する企業側の問題
ここからは、100%完全に筆者の言葉で作成しています。
インフルエンサーを呼ぶメリット2として「ターゲット層への的確なアプローチができる」がありましたが、これを出来ていない業者(インフルエンサーを呼ぶ側の人たち)が多いのかな?と。個人的には「インフルエンサーの選定が雑で、自社がPRしたい事と人選のミスマッチを指摘されているのかな?」と認識しました。
例えば、「(輪行を交えつつ)自転車で御朱印集めをしながら周辺の飲食店を紹介しているインフルエンサーAさん」が居たとします(実在するかは把握しておりません)。このAさんが展示会で
- H県のブースで、H県の自転車で走りやすい道やおすすめの観光地をPRする
- バッグメーカーや代理店のブースで、防水バッグ(御朱印帳が濡れないように)の説明をする
- ウェアメーカーのブースで、御朱印集めや飲食店に入りやすいサイクルウェアを紹介する
- 輪行袋メーカーのブースで、輪行のコツや輪行袋の選び方を解説する
このように、インフルエンサーと立つブースが一致していれば、そこまで批判的な意見は出てこないのではないでしょうか?インフルエンサーを呼ぶメリット3に、まさに合致します。ところが
- 御朱印巡りに使っている自転車のブースに立つ(自転車の細かい技術や仕様は分からない)
- 履いているホイールのブースに立つ(そのメーカーである必要性がよく分からない)
こうなると、雲行きが怪しくなります。そして、某展示会イベントに於ける批判的なコメントは、ここに関係しているような気がします。人気のYouTuberやインフルエンサーに依頼すれば良い代理店と、それに対して自分の適正や相性を吟味する事なく受けるインフルエンサーが、批判の的になっている印象を受けました。
個人的には、先日の展示会イベントに於けるインフルエンサー不要論の本質は「インフルエンサー不要」では無く、「PRしたい内容と起用するインフルエンサーがマッチしていないブース・メーカー・代理店」への批判的な感想だと考えました。
ビールのCMに出ているタレントがそのビールを好きかどうかは別の話なので、この批判もどこまで妥当なのかはよく分かりませんが。
インフルエンサー側には何も問題はないのか?
筆者は、インフルエンサー側には何も問題は無いと思っています。ただ、インフルエンサー側には何もツッコミどころは無いのか?と言われると、そうではないとも思っています。
一言でいえば、「インフルエンサーになるのが目的の人が一定数いるのではないか?」と。
筆者もブログやSNSをやっているのでなんとなく分かるのですが、自分の発信内容と時代が求めるものがマッチする時とマッチしないタイミングがあります。このタイミングは、数日単位のズレの場合もありますし、数ヶ月単位の場合もあるように思います。年単位かは、分かりません。
そして、この「マッチしないフェーズ」で、それでも愚直に続けるのか。それとも時代に乗って方向を修正、場合によっては方向転換するのか?の判断が必要です。
筆者は、どちらが正解なのかは分かりません。ただ、時代に乗った方が短期的な成功率は高まるはずです。これがビジネス(仕事)であれば、方向転換を繰り返しながらでも生き残るのが正解だと思います。
一方で個人が趣味として情報発信をする場合、方向転換をする必要があるのかは疑問です。
この方向転換がハマらないと「自分の好きなことを発信する人」から「インフルエンサーになりたい人」になるリスクがあります。そしてこの方向転換は、今後どれくらいの周期でどれくらい発生するのかは、分かりません。
今回の方向転換はハマったとして、次の方向転換がハマるかは未知数です。だから、趣味である以上は「自分の好きなことを発信したい人」であり続けた方が良いのでは無いか?と思っています。「時代の流れに合わせた情報を追い掛け発信するスキル」これ自体を否定する訳ではありませんが、それを趣味の世界で発揮する意味とは?という。
結果、同じような内容を発信するインフルエンサーが量産され、その人ならではの視点やコンテンツ、個人の人柄や個性が見えにくくなっているような気がします。
そして、その様な流れで量産されたインフルエンサーが半ビジネス的に各メーカーのブースに立とうものなら、違和感の声が出るのは必然だと思います。
ただ、前述のとおり、最終的に起用する判断をするのはブースを設営する企業側です。その違和感や批判の声はインフルエンサーに向けられるべきではなく、立たせたブース設営企業に向けられるべきだと思います。
まとめ
今回の話、インフルエンサーは必要か不要かという簡単な2択では無いと思っています。
筆者の場合、インフルエンサーの有無と自分の行動に関係は一切ありません。よって、標題の展示会に必要か否かを問われれば「別に居ていいんじゃない?」という。ただ、炎上してイベントや自社の評判を貶める可能性のある人は、NGです。
イベント主催者や各ブースでは来場者アンケートのようなものをやっているはずなので、どうしても気になる点がある人は、そこに書くのが一番だと思います(毎年宇都宮のジャパンカップに行った際は、必ず回答しています)。お問い合わせ欄より意見を投稿するのも有効だとは思うのですが、メールでの問い合わせ先がありませんでした(普通あるはずなのですが)。
SNSの意見も参考にはすると思います。仮に「インフルエンサーが居るから行かない」という意見があれば問題の一つにはなるでしょうが、それよりも現場に行った人の意見が最も大切だと思います。「現場に行く」これだけは、AIがどれだけ進んでも人間にしか出来ない事なので。
インフルエンサーとは全く別ですが、人を呼べるスターはやっぱり必要という事でウルフパックの写真をサムネイルに。ジャパンカップでまたアラフィリップを観てみたいです。