機材 考え方

「工房赤松」にて、エモンダを修理してもらった話


FD台座が壊れたエモンダが、先日修理が無事終わり、私の手元に戻ってきました。

修理については、大阪の「工房赤松・赤松様」に修理をして貰いました。修理翌日、部品を組み付けて試験走行をしましたが、元通りに走行出来ることを確認しました。本当に、ありがとうございます。

この投稿では、修理の経過・内容・費用etcについて記載します。カーボンフレームが壊れてしまった人の、参考になればと思います。

修理の経過

2021.11.27

走行中に、エモンダのFD取り付け台座が突然割れた。(詳しくはこちらより)
変速しなければ自走は可能と判断し、市街地まで走行。某コーヒー屋にてエモンダを購入したショップの開店を待ちながら、「工房赤松」に電話でコンタクトを取る。お話しした感じは、気さくな方という印象を受けました。

一通り状況を説明後、メールにて破損部位の写真を数枚送付。まずはメーカー保証の判断を待ち、その回答次第で修理をお願いしたい旨をお伝えした。個人的には、十中八九修理をお願いする事になると思っていましたが。

赤松氏からは、「現物をみて、やってみないと分からない」という前提のもと、「納期2ヶ月・概算5万円程度」の返信を頂く。

2021.12.08

TREKから、生涯保証対象外の回答を貰う。即日赤松氏に連絡を入れ、修理を正式に依頼。12.12(日)に、持ち込むお約束をする。

持ち込みの際は、

  • フレームだけの状態にする。(後日問い合わせて、圧入BBだけは取り付けたまま持ち込ませて貰いました)
  • クランクとFDが修理に必要。当日持参して欲しい。
  • TREK純正の例のカーボンワッシャーは、モノを見てみたい。出来れば持ってきて欲しい

以上の連絡がある。指示通り、持ち込み当日までに全ての部品を取り外し、フレームを洗浄した。

2021.12.12

予定通り、フレーム・クランク・FD・カーボンワッシャーをお預けする。

フレームの現物を確認して貰った際、シートチューブに入った塗装割れをご指摘いただく。曰く、塗装を剥がしてみないと分からないが、台座だけでは無くシートチューブも割れている可能性がある、と。

また、写真を見た時点では、汎用の金属製FD台座を打ち込む事を想定していた。ただ、実物をパッと見た感じ

  • 「シートチューブの径が太い」
  • 「シートチューブが丸形状ではない(四角)」
  • 「真後ろから見たとき、サドル側からBB方向へ僅かに弯曲しながら広がっている(チューブが直線ではない)」

事が分かった。以上より、先に想定した方法での修理は難しいと思われる。丸形状or直線基調のパイプで有れば可能だった。その他、

  • 手に持った感じ、異常なほど軽い。各部分の厚みは、シートチューブ含めて相当薄いように思う。よって、単に直付け台座を補修するだけでは、FDの変速負荷が大きすぎて、また割れてしまうリスクがある。
  • 良い方法を考えるが、「試行錯誤の結果、修理は出来ない」という結論になる可能性は残る。
  • 費用は、台座だけの修理であれば5万円程度。シートチューブの修理もセットで、となれば、10万円以内。修理箇所の塗装は、費用に含む。修理が出来なかった場合の費用は、別途応相談。
  • 納期は、本日より2ヶ月程度。

修理依頼にあたり、以上の説明を受けました。

リムモデルのエモンダは、もう再購入が出来ないフレームです。修理不可の可能性があるとはいえ、修理をお願いする以外に選択肢はありません。

2022.03.01

目安納期の2ヶ月を経過したので、一度進捗状況をお伺い。結論から言うと、「他の案件etcが遅れており、未だ着手できない」との回答がある。

なお、余談ですが、この1週間前にスペシャリッシマが納車されました。妻には「この前のトレックが直らないかも」と言って購入したので、エモンダが直った今となっては、1台増車です。結果的に、直った後凄く怒られました。

2022.04.12

作業依頼から4ヶ月経過したため、修理の進捗を問い合わせる。回答は、「台座の修理は完了。修理箇所の塗装中」との事。
遂に、ゴールが見えてきました。

2022.04.21

修理の完了と、修理費用の連絡が入る。金額は、88,000円。
料金について承知したこと、連休初日の4/29に、取りに伺う旨をご連絡する。

2022.05.07

4月下旬より、諸事情により10日間外出が出来なくなり、連休初日の受け取りは延期をお願いした。せめて、受け取ってから外出禁止になれば、その10日間で余裕を持って組めたのですが…こちらの事情なので、仕方有りません。

個人的には連休が終わった5/9(土)に、仕事後に工房へ伺い、無事受け取ることが出来ました。

修理に関する説明は、以下の通り。

  • 塗装が割れていたシートチューブは、予想通り亀裂が入っていた。修理概要としては、
  • シートチューブの補修
  • 欠けた台座を修復
  • 台座の上に、TREK純正のカーボンワッシャーを接着
  • 台座に、カーボンを積層し補強
  • FD取り付け用のワッシャーを、ワンオフで作成

使用にあたっての注意点として

  • 台座とシートチューブの強度を確保するため、シートチューブと台座は、純正の状態より厚みが増している。結果、FDの羽が、純正と比較してクランクアウター側に1~2mmほど出っ張ると思う。よって、修理前のFDをポン付けしても、変速がうまくいかないかもしれない。(取り付け後に、可動域の調整が必要)。
  • FDの取り付け幅が以前より狭くなってしまった。具体的には、FDのモーター・バッテリーとフレームが干渉する為、FDを真上から見たとき、羽を逆ハの字方向へ取り付けする事が出来ない。羽とチェーンリングがほぼ平行にはなるので問題ないと思われるが、組み付けの際確認して欲しい。

帰宅後、娘が寝てから深夜2時半過ぎまで組み立て。数ヶ月自転車を触っていなかったので、整備・組み立ての手際が落ちているのを感じました。FDは、コメント通り振り幅を微調整。

破損から5ヶ月半弱。明日(いや、4時間後か)、やっとまたエモンダに乗ることが出来ます。

2022.05.08

六甲山逆瀬川ルートにてテスト走行。

平坦・登坂時共に、変速性能に問題ないことを確認した。1回の走行では耐久性の判断は出来ませんが、純正より頑丈に加工して貰っているので、単純に考えれば問題無いものと思っています。

その他 いろいろな話

工房赤松で伺った話

  • 「シ○ノ博物館の展示物の製作・対応で秋口から仕事が急増し、結果大幅に納期が遅れてしまった。申し訳なかった」とのお言葉がありました。(携わった展示物の写真を見せて貰いながら)もし良ければ、一度見に行って貰えたらと。
  • この車体のFD台座は、シートチューブの形状も含めて非常に特種だった。
  • 塗装に関して、パール系は、白だけでも数種類あって再現が非常に困難。最近流行りのネオン系・マジョーラ系も、再現が非常に難しいとのこと。
    なお、私のエモンダの場合、下にシルバーが塗ってあり、その上に透過性のあるホワイトを重ねることで「パールに見えるようにしている」とのことでした。
  • もし頼んだ場合、チェーンステーやBB周りのキズに対する再塗装はやっていただけますか?と質問したところ、「断らないけど、最低2万円くらいは頂く事になる」とのことでした。
    また、「どうしても」と頼まれればマスキング対応するけど、こういうのは出来れば勘弁願いたい。
  • 塗料の値上げが顕著。値上げの一方通行で、もう戻ることはないだろう。

その他、メーカーや代理店の話・その他諸々の話をお伺いする事ができました。

修理を終えて思う事①

TREKのエモンダ(第二世代以降)に乗っている方は

  • このワッシャーが取り付けられているか
  • FDをTREKの専用ボルトで取り付けているか

この2点について、今一度ご確認頂けたらと。参考までに、私の「Emonda SLR2018 リムブレーキ」のパーツリストです。

ココにリスト化されている部品においてメーカー指定品を使っていない場合、保障対象外となる可能性が有ります。これは、トレックジャパンに確認しましたので、間違いのない情報です。

例えば、アウター受けに社外品を使うとは考えにくいと思いますが(そもそも社外品など存在するのか?)、FD取り付けボルトは、うっかりやってしまいそうです。
(補足すると「厚みのあるカーボンワッシャーを噛ませる都合上、コンポメーカー純正のボルトでは掛かりが浅くなる恐れがあるので、TREK純正のボルトを使ってネ。指定のボルトを使わず、FDが突然外れてなんかあっても、それは知らんで。」という話です)

なお、SNS等の写真を見る限り、マドンやドマーネも「例のワッシャー」は使われているようです。ただ、いつのモデルからetcは私は分かりかねます。気になる方は、ご自身でご確認をお願いします。

修理を終えて思う事②

今回の修理で、例のカーボンワッシャーは、フレームに組み込まれました。

普通に考えたら、そもそもこの仕様でフレームを設計すべきです。「シマノ・カンパ・スラム」×「電動・機械式」いずれの組み合わせでも、FDを取り付ける際必要になる部品であれば、その部品が外付けになる理由が分かりません。これがもし、「etap使用時限定の部品」なら、理解出来るのですが。

なお、例の部品単体の実測重量は、1.8gです。カタログ値のフレーム重量を軽く見せる目的にしては、軽すぎます。これが後付けになる意味が、いよいよ分かりません。

なお、このような部品を後付けにした結果、TREK専門店が納車時にワッシャーを取り付け忘れる、という意味の分からないミスが発生しています。メーカーには、改善を期待したいと思います。

まとめ 修理が出来て、本当に良かったです

当初の予定より時間は掛かってはしまいましたが、修理が無事に終わって本当に良かったです。
なお、お話を伺った限り、現時点でも非常にお忙しくされているようです。

今回は、直接持ち込み、直接お話をして作業をお願い出来たのも幸運だったと思います。人柄や知識・ご経験etcを直に感じ取ることが出来たので、納期的に難しい時期も待つ事が出来ました。
(無論、発送して修理後送り返して貰う場合でも、同じ品質の作業をして頂けると思います)

既に他の投稿で説明しましたが、このフレームをTREKに引き渡すことで、次のフレーム購入の際11万円の割引が効きます。ただ、5ヶ月振りに乗ってみて、改めて良いフレームだと感じました。

妻からは不評ですが、大切な1台として手元に残しておこうと思います。


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