考え方

ひとつの出来事をどう受け止め、そこからどう反応するか。


先日、TREK社(以下社)から、某有名選手(以下氏)をブランドアンバサダーに起用したことが発表されました。

時間が経つと記憶も都合良く改ざん?されてしまうため、なるべく鮮度が良いうちに、今回の一連に関してイチユーザーとして思う事を、徒然なるままに書きたいと思います。

結論からいえば、それを最初に目にした時の率直な感想として
「そうなんだ。でもなんでこの人に決まったんだろう?」という感想でした。

そして数日後、「企業のマーケティングって何だろう」と興味を抱くキッカケとなりました。

最初の率直な感想

冒頭の繰り返しになりますが、

「そうなんだ。でもなんでこの人に決まったんだろう?」という感想でした。

前提として、私は氏と面識はありません。特別プラスもマイナスの感情も抱いていません。
「フジヒルで優勝歴があり、Jプロツアーも走っていた関西の有力選手。今年からご自身のチームを立ち上げた」という認識でした。

実力も知名度も私より格上の選手ですので、「アンバサダーになったから」という事で氏に対する感情がどうこうというのはありませんでした。機材提供の羨ましさというのも、特に無かったです。氏の実績実力知名度は、それに十分値するものだと思います。

仮に私が「フジヒル優勝出来たら、新型エモンダのアンバサダーにしてあげるよ」と事前に言われたとしても、現時点での実力では当然無理でしょう。
その為に、仕事以外の私生活を全て犠牲にして数年トレーニングしたとしたら…それでも優勝は限りなく疑問です。
どうしても優勝したければ、「悪いけど、今年だけはフジヒル出ないで」と、全国の有力選手に1万円ずつ渡してお願いするのが、一番可能性がありそうですwただ、それだけで50万以上かかってしまいそうですがw

やや脱線しました。
ただ、今まで該社と接点が無かったにも関わらず、突如今後該社が関わるメディアやSNS上で「該社の製品は良いぞ」という広告投稿を事あるごとに目にすることになります。
その点に置いては、正直に言ってマイナスの印象を抱きました。
長年該社の製品を使い、善し悪しを知っている選手は他にも居そうなのになぁ、という感覚でした。

それでも、「自分にとってよほど不快なら見ない方法もあるし、私には特に関係の無い話だ」と自己完結し、以後数日、そのことについて考える事もありませんでした。

例の「買う気が失せる」投稿を受けて


“こっちが自腹切っているモノがタダで貰えているのを見ると、買う気が失せる”

某有名人の投稿です。賛否両論、非常に多くの反響があったように思います。

広告プロジェクトを打った初期段階の反応が、「買う気が失せる」。
この文字だけみれば、プロジェクトの入りとしては失敗に見えます。

ただ、世の1割の人が「買う気が失せた」としても、残り9割の人が「買いたい」と思えば、広告としては成功でしょう。


また、本プロジェクトの狙いが「いまロードバイクに乗っている人なのか、これから乗ってみたいと思っている人なのか」も不明です。


例の投稿に対する反応としては、前者がやや多数派にも見えますが(私も彼とは知人且つ前者寄りなので、バイアスがかかっているとは思いますw)、その他多くの人にとってはプラスでもマイナスでもないかもしれません。


少なくとも、この投稿に対する反応だけでは、買う気が失せた人と欲しくなった人の増減は判断できません。

また、広告費そのものは「たかが100万円」です。契約費や月給が発生しているかは外部からは分かりませんが、目に見えるコストは自転車1台分の100万円だけです。

もっといえば、提供する(であろう)製品の定価が100万円というだけであって、社が100万円の現金を支払ってそれを元手に広告活動をするわけではありません。実際にかかるコストは、100万よりずっと少ないでしょう。


今後web上に記事や写真を掲載するのでしょうが、そのコンテンツ作成に対する工数こそ発生すれど、そこはスタッフの給与範囲内の業務とすれば追加費用はゼロです。雑誌やポータルサイトに記事を載せるのであれば、それが+@として発生するかもしれませんが、それは「アンバサダーがいる事で発生する費用」ではありません。

そう考えれば、どの程度回収できるかは今後の活動次第としても、費用対効果はさほど悪くない手法なのかなあと思えてきます。ヒト一人雇う方が、遙かに高くつく訳ですし。

(この段落は、マーケ素人が思いつく程度のことが適当に並べられています。詳しい方いらっしゃいましたら、DMでもコメント欄でも教えていただけたら幸いです)

まとめ

私は今回の一件で、「該社が、どのようなビジョンを描き・その為に何処を狙い・このような広告戦略を採るに至ったのか」という判断のプロセスに非常に興味を持ちました。
私自身、企業マーケティングというものは完全に素人なので(前職で、自社のマーケ担当者と話したことがある程度)、今回を機に勉強してみたいと思うようになりました。

個人的に、きっかけは妬みやっかみ悔しさ憧れ、何でも良いと思います。
行動を起こすきっかけなんて、最初は「喜ばれて自分も嬉しかった」とか「次こそはやってやるぞ」という悔しさとか、そんなもんだと思います。
一つの出来事から、何を感じ・何を得るのか。そこを大事にしたいと思う次第です。


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