先日、ワイズロードオンラインでスマトレ(スマートトレーナー)福袋を購入しました。
経緯としては、今使用しているTacx neo smartの使用期間が3年を超え、故障が来たら怖いなーと思っていた所に今回9万円のスマトレ福袋が。
中身は、定価140,800の「何か」との事で、調べてみると某Sのスマトレがピッタリその値段でした。
表向きは「福袋」ですので中身の確約はありませんが、 届いたのは無事「SARIS H3」でした。
やっと初乗りが出来ましたので、思いのまま感じた事を書きたいと思います。
先にお知らせしておくと、ややネガティブな内容も含みます。「SARIS大好き」な方にとっては、面白く無い記述があるかもしれません。あくまで、個人の感想ですのでご承知おきください。
Saris H3 ー設置編ー
Tacx Neo smartと比較して
- モノは、一回り小さい。スプロケ取り付け位置(高さ)が違う。
- 重量(カタログ値)は、ほぼイコール。
- 持ち手がある分持ちやすい…なんて事は無いです。めっちゃ重い。
- 前輪固定用の台座は安っぽい。
- グロータックを使う場合、6つ必要。
- ローラー台+自転車の長さは、Sarisの方が約8cm長くなる(その分前後にスペースが必要)
- 手動ゼロ校正(キャリブレーション)は面倒
設置そのものは、特に難しくありません。
個人的に、気がついた点・気になった点を3つ挙げます。
ブルカットetcを使う場合、Saris H3は6つ必要
設置した画を上から見た図は、こんな感じです。(縮尺etcは整っていません、ざっくりのイメージ図と思ってください)
黒がトレーナー、青が自転車。赤丸が、防振グッズを置く必要がある、トレーナーと床の接点です。なお、厳密に言うと、Sarisは長方形の部分が床と面で接しています。
Tacxは、本体の4隅に4つの脚が備え付けられ、その脚だけで床と接地しているため、グロータックのブルカットetc防振材は、4隅に1つずつあれば問題ありません。
一方Sarisは、本体が床と面で接しているため、ここだけで4つ必要となります。
そこから脚が左右に伸びているため、本体4+脚2で計6つ用意する必要があります。
防振材を使うかどうかは住環境によると思いますが、ご参考までに。
これは、良い悪いの話ではありません。あくまで形状・仕組みの話。
Saris H3の方が、前後に広いスペースが必要
トレーナー本体後端からスプロケ中心までの長さが、両トレーナーで異なります。(SARISの方が約8cm長い)。
その分「トレーナー+自転車」の長さが伸びます。
私は、トレーナーをマットの後端ギリギリに置くことで予定していたスペースに収まりましたが、今ご使用のトレーナーに合わせて前後にモノ (Zwift用モニターや機材ラック・自宅の柱etc)がある方は、ご注意ください。
また、多くの方がトレーナーの下にマットを敷いて使う事になると思いますが、マットの中止に本体を置くと、自転車本体(&乗車時の人間)はマットの中心から数cm右側にズレます。
もし、マットとZwift用モニターの中心を揃えて置いている場合、Sarisは乗車時にモニターが自分の真正面に来ません。(左斜め前を見る事になります)。
「それくらいどうでもエエやん」と言う方も大勢いらっしゃるとは思いますが、私は几帳面なO型なので、こういうのは気になってしまうタチです。
これも、良い悪いの話ではありません。あくまで形状・仕組みの話。
手動のキャリブレーションが必要
設置〜一通り使用してみて、個人的に最もネガティブ要素を感じたのはこの部分です。
設置が終わりZwiftアプリ内でゼロ校正を掛けようとしたところ、サリス公式ページに記載のある「スパナマーク」が表示されませんでした。
(2枚目は、104Wと書かれた枠の下に、オレンジ色のスパナマークが出てきました。これが正常です。)
これについては、スマホにアプリをDLし、トレーナーのファームウェアをアップデートする事で、無事ゼロ校正の画面に辿り着くことが出来ました。
届いた製品のファームウェアが、最新では無かったようです。これは、更新すれば良いだけなので特に問題ありません。
(敢えて言うなら、スマホアプリじゃないと更新できないのは不便。PC経由で更新出来るようになって欲しいなぁとは思いました)
個人的に最も気になったのは、ゼロ校正の方法です。
「中強度で10分程度の暖気運転→先の「スパナマーク」より校正画面に入り、指定スピード(約37km)で漕ぐ→脚を止め、トレーナーの空走が終わるまで待つ」
文字にすれば、これだけです。
確かにたったこれだけなのですが、「今まで自動でなされていた事を手動で行う」のは、正直手間に感じます。
今まで使っていたTacx neo smartは、全自動校正。実走で使う4iiiiについても、走行前には都度ゼロ校正を掛けます。こちらも、10秒あれば終わります。
Sarisの場合も慣れたら、「ワークアウト前のアップを終えたら校正」が習慣になるのかもしれませんが、走行の都度校正を掛ける事は出来なさそうです(特に時間が無いとき)。
ここで特に気になるのが、「10分の暖気運転」です。
「中強度で10分運転」というのが公式見解ですが、クルマでいう水温計のようなモノは無いので、10分後暖気が出来ているのか否かが、客観的に分かりません。そもそも、「中強度」の強度が人によって異なります。
また、真冬に気温一桁の部屋で一切暖機運転しなくても「スパナマーク」画面からゼロ校正自体は出来てしまいます。「本体が低温のため、校正できませんでした」とはなりません。
正しく暖気した「ゼロ校正」と、冬場に一切暖気をしなかった時の「ゼロ校正」、逆に過度に暖機をした(夏場etc)後の「ゼロ校正」のパターンもあるでしょう。
これらによってどれだけパワーにバラツキが出るのかは分かりませんが、計測機器のゼロ校正方法としては気持ちが悪いのは、正直否定できません。
もし例えば「暖気前に校正して、その後暖まるとパワーが上目に出る」etcの傾向があれば、Zwiftレースで悪用出来るよなーと。
私自身、敢えてその様なズルをするつもりはありませんが、意図せずそのような事になるのは不本意です。
加えて、校正中の空走音(結構大きい)が完全に止まるまで20秒近く鳴り続ける為、深夜早朝に実施するのは若干気が引けます。(まだ試していません)
キャリブレーション関係は、まだ私の使用歴が浅く、分かってない事があるかもしれません。
識者の方で、何かお気づきの点があれば、教えて頂けたら幸いです。
走行編
勾配変化に伴う負荷変化は、Tacxより自然な気がしました。
設置面については、少々ネガティブな面も挙げましたが、走行感はSarisの方が上回っている印象を受けました。(Zwiftアプリ内のトレーナー難度は、共に最大に設定)
特に山岳コース(走ったのはAlpe du Zwift)で勾配が上がったとき、Tacxは急激に負荷が上がりますが、Sarisの方が負荷の増え方が自然(な印象)です。
Sarisの方が、実走に感覚が近いと感じました。
これ以上書きようがないのでサラッと書いていますが、ここは確実にSARISを推します。Tacxにある、路面の振動を表現する機能とか、要らないですよね…
まとめ
文字数が増えてしまったので、皆様が最も気になるであろうパワーデータの比較については、別途記載します。
以前に、Tacxと4iiiiの計測差を測った際の記事は、こちらより。
ちょっとだけお見せすると、こんな感じでした。気持ちサリスが下振れ?