考え方

何が目標達成を妨げるのか?


その昔、大野山で某ITさんによる撮影。負けて顔を覆っているだけで、落車したわけではありません。

3月になりました(本当は、3月頭にポストする予定でしたw)。

2021年が始まって既に2/12が終わり、あと1ヶ月するともう新年度です。人によっては、新年に立てた目標の進捗を確認したり、職場で2020年度の目標達成について、会社と摺り合わせをする人もいらっしゃるのではないでしょうか?

私は、先日「毎日トレーニングをする」という今年の目標を、早くも一つ未達成にしてしまいました。それ以外にも、目標が未達のまま終わってしまうことがあります。原因は往々にして、「時間がなかった」とか、「仕事が忙しくて」とか、そんな類いです。基本的に、ダメのテンプレートのような言い訳ばかりです。

そこから、いつもの如く派生してw、「なぜ人は、目標を達成出来ないのか?」

もう少し柔らかく言い換えると、「何が目標達成を妨げるのか?」について考えを巡らせてみました。

結論からいえば、

◎「何のためにその目標を達成するのか、その定義づけが曖昧だから」

と現時点では結論づけました

「目標」とは -個人が設定する目標3パターン-

目標には3種類の型があると思っています。

世間的には、それっぽくいうと「行動目標」と「結果目標」という分類があるようですが、私は「結果目標」は2パターンに分かれていると考えています。

  1. 短期・自己完結型の目標 (行動目標)

 →毎月3件、新製品試作品の性能テストをする。水曜日はSNSを見ない日とする。毎日読書をするetc

  1. 中長期・自分に挑戦する目標 (便宜上、結果目標Aタイプとします)

 →市場に新製品を△種類投入する。TOEICで700点をとる。○○万円貯金するetc

  1. 中長期・他者と比較された結果で、達成される目標 (結果目標Bタイプとします)

 →新製品で、○○賞の最優秀製品賞を獲る。△の分野で、業界シェア1位になるetc

1は、達成が2や3に比べて容易です。自分がやればいいからです。目標達成に対する阻害要因はいろいろ想定できますが、比較的外的要因が少ない目標です。

2と3は、1回完結では無く、目標達成のために準備を必要とするタイプの目標です。目標の難易度は、現状のレベルと目標達成基準のギャップによって変わります。そして、一般的に2・3を達成するために、1が手段になっていることが多いと思います。

2については、「いまのレベルに対して達成基準をどこに設定するか」次第で、当事者が難易度をコントロールできる目標です。ちょっと背伸びをすれば達成出来る目標もあれば、過去の自分を大きく上回らなければ達成出来ないであろう、厳しめの目標を設定することも出来ます。ちなみに、市場環境や必要なマンパワーを無視して、非現実的な「前年比売上高○%アップ」とか「残業○時間削減」いう目標を設定されると、必然的に目標が達成出来ず、結果賞与が減ります。(余談でした)。

3は、達成に他者が関わってくるパターンの目標です。「自分がいくら頑張っても、その結果が他者より評価される・他者を上回る」事が必要な、一番見かけるであろうパターンの目標です。一方、自分がさほど頑張らなくても、目標を達成出来る可能性があるといえます。例えば、「試合に勝つ」という漠然とした目標を設定したとき、オリンピック出場候補レベルの選手が地域の地区大会に出場すれば、その大会に「勝つ」確率は極めて高いと想像出来ます。また、表現は不適切かもしれませんが、他者・他社にトラブルや不運があれば、結果が勝手に転がり込んでくる可能性があります。俗に言う、棚ぼたです。

その意味では、運にも左右されるタイプの目標です。

新年にたてる「今年の目標」は、概ねこの3種類のどれかでは無いでしょうか?

ちなみに、2021年の私の目標は

  • 毎日トレーニングをする (行動目標)
  • ハルヒル30代の部で優勝する (結果目標B)
  • 乗鞍を58分台で完走する (結果目標A)

です(時系列の都合上、BとAが逆になっています)。

仕事における目標と、目的

イチ会社員が目標と聞いて、早々に連想するワードのひとつが「業務目標」ではないでしょうか?会社員は、会社から各個人に「目標」が与えられ、期初に「目標進捗管理表」のようなものを作成して、その目標を達成するために日々仕事をします。そして期末に、その達成度合いに対する評価を受けます(「評価する側」の人もいらっしゃるかもしれません)。

人・立場によって、程度は異なるとは思いますが、個人の目標は会社の目的と繋がっています。「各個人が目標を達成することで、会社の目的が達成される」ということです。そして、その目標達成のご褒美が、一般にいうボーナスです。

では、会社の目的とは何でしょうか。

会社の目的とは

  • 自社の製品やサービスによって、社会に貢献すること。
  • 自社の製品やサービスによって、社会を安心・安全・便利・豊かにすること。
  • 自社の製品やサービスによって雇用を創出し、社員の生活を豊かにすること。

各企業のホームページには、取り扱う製品やサービスは違えど、およそこのような事が書いてあると思います。

そして、その目的達成の手段として

  • 良質な製品・サービスを社会に提供し続けること。
  • 安心安全快適に、自社の製品・サービスを使ってもらうこと。
  • 高い倫理観に基づき、社会からの信用を勝ち取ること。

これらの結果「利益を出す。そして、その利益を従業員・株主・社会に還元する」。概ねこのような流れでしょうか。

(私はただのサラリーマンですので、そうじゃない!という自営業者や経営者の方がいらっしゃれば、コメント欄よりご指摘頂ければ幸いです)

ここで言いたいことは、「会社の目的の説明」ではありません。「各個人が目標を達成することで、会社の目的が達成される」つまり、「会社員(個人)の目標が会社の目的がリンクしている」ということです。

個人の目標(プライベート)と会社員としての目標の違い。

ここで、1人の人間が新年に個人的にたてる目標と、会社の一員としての目標に、ひとつ違いがあることが分かります。

それが、「目標の先に目的があるか」です。前ブロックで記載したとおり、会社員の個人目標は、会社の目標と目的にリンクしています。一方、個人的にたてる目標は、往々にしてそれを達成したその先がありません。(もちろん、ある人もいると思います。羨ましいことです)

目的のない目標は、究極的にいえば「目標達成したぞ!………で何なの?」となってしまいます。私も含めた多くの人が、頭のどこかでこの事実を理解してしまっているからこそ「今日は忙しいから」と、目標から目を背けた行動選択をしてしまうのだと思います。仕事であれば「仕事だからやらなきゃ」となりますが、その自制心をプライベートでも維持する為には、相応の目的がなければ難しいのは必然だと思います。

だからこそ、世の中には「行動目標の習慣化・ルーチン化」に代表される、目標を達成するためのテクニックを解説する書籍がたくさんあるのだと想像します。ただ、それらの書籍にも、目的の見つけ方は解説されていないように思います(少なくとも、私は見かけたことがありません)。あくまでも「それがある人向け」の解説であり、テクニックです。

まとめ

冒頭に書いたとおり「目標に目的が定義できていないと、目標を達成することはそもそも難しい」と思います。とはいえ、皆が皆すぐに「目標の目的を定義する」事は難しいと思います。

私の目標でいえば、「自転車が速くなってオマエはどうなりたいのか」を問われている事になります。改めて問われると、中々に難しい質問です。レースに勝てば、嬉しい気持ちになります。

とはいえ、仮にレースに勝ったとしても給料が増える訳ではないし、もっと「コスパ良く」認められる方法があるかもしれません。そういう意味では、何のために自転車のトレーニングをしているのか、正直よく分かりません。強いていうなら、「なんか楽しいし、なんとなく毎日がより充実する気がするから」。でしょうか。

ここまでを踏まえて分かった事は「目的がある目標の方が達成される確率が高い。だからと言って、自分の目標に目的が無い事をを悩んだり・その目標を否定しても仕方が無い」と言う事です。

だから、もし将来「これだ!」という目標・目的が現れたときのために、いまは目標をたてて達成する練習をする。そんな心構えで目標に向かって行動たって良いのではないか、というのが、現時点での結論です。何がいつどこで役に立つか分からないからこそ、「やってみて損はない」と思います。


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