表題の通り、2022.9.11に開催された「志賀高原ヒルクライム」に参加しました。
結果は、37分36秒で総合5位。30代の部では3位でした。以下、大会参加の記録とレースレポート・大会の感想など。
志賀高原ヒルクライム2022 参戦記
前々日 移動・草津温泉観光
最初は上田か松本で宿泊を考えていたのですが「志賀高原の山向こう、草津温泉じゃん」と気がつき、金曜日は草津温泉に泊まる事に。
当初、深夜割引目当てに朝4時には高速に乗って出発するプランを考えていたのですが、名神の集中工事で朝6時までは夜間通行止め。かつ、当日娘の通院の用事もあったため、娘の病院が終わってから昼過ぎに出発しました。
なお、名神高速の集中工事で一宮の渋滞が予想されたため、新名神と初めて走る名二環で迂回(余分に掛かった高速料金は、ETCが後日調整してくれます)。
岡谷で高速を下りて、後は下道で草津温泉まで。
iphoneの写真を見る限り、2014年のツールド草津以来8年振りの草津来訪です。久しぶりでしたが、改めて良いところだなぁと思います。
温泉に入り、前々日だったのでビールも飲みました。
前日 試走・志賀高原観光
土曜日は、朝からツールド草津のコースをクルマで登り、渋峠を越えて志賀高原へ移動します。ツールド草津のコースは、勾配変化・風景の変化・登ってきたコースが眼下に見える様etc、非常によいロケーションだなぁと改めて感じました。もし大会が復活したら、是非参加したいです。
長野県に入り、クルマを途中の駐車スペースに停め、試走のためスタート地点まで下山。
今回のコース、プロフィール上は「距離13.1km・平均斜度5.6%」だったので、試走の感触次第ではスペシャリッシマで走ってみようかな?と思っていました。いろんな記事で再三記載していますが、走行「感」はスペシャリッシマの方が好きなのです。
ただ、試走したところ「途中の約2kmが平坦と若干の下り・ゴール前500mがほぼ平坦」という事が分かりました。それらを含めた「平均5.6%」ですので、六甲山のような急勾配区間は無いものの、斜度は富士ヒルよりキツいと感じました。
試走の結果、本番は当初の予定通りエモンダを使うことに。
午後は、長いエスカレーターとリフトに乗って、横手山の山頂で景色を見たり、パンを購入したりetc観光。エスカレーターは面白かったのですが、その次のリフトの斜度がハンパでは無く、怖くてずっとスマホを見ていました…
雲が掛かって遠くまで見通すことは出来ませんが、九十九折りになったコースを上から見ることが出来ます。
山頂のホテルには、「日本一高い所のパン屋さん」があります。あんパンとチーズパン、どちらも美味しかったです。
なお、規模感としては、朝から半日~1日居れば一通りエリアを楽しむことが出来そうです。だからこそ、そこに宿泊して貰うのが今回の大会の目的なのだろうな、と。
一通り観光し、クルマで受付地点まで下山して、受付。その後チェックインを済ませ、下界まで下りて買い出し&夕飯。あと、行ってみたかった玉村本店で志賀高原ビールを購入。
なお、ホテル(スタート地点)から最寄りのコンビニまで、クルマで20分くらい掛かります。地方の「時速60km、信号なしで20分」なので、明らかに自転車で行く距離では無いです。ざっくり、乗鞍みたいな感じ。あれよりは道路状況は良いですが。
という訳で、前日の夕飯事情的には下界宿泊もアリかもしれませんが、主目的はレースです。素直に志賀高原内のホテルに宿泊した方が良いと思います。
当日 レーススタート迄
当日は「朝6時半に集合・7時スタート」なので、4時に起床。朝食摂ってサプリ飲んで、日焼け止めを塗った後にスポーツバルムを塗って~という、いつも通りやる事をいつも通りに。(日焼け止めとアップオイル、どっちを先に塗るべきなんですかね?)
なお、ホテルのご厚意で、チェックアウトはレース後にすればOKとの事でした。いつもなら上記は狭い車内で済ませるのですが、今回はホテルの部屋で広々出来ました。ありがとうございます。
5時半過ぎから、アップ開始。スタート地点が標高1,500mなので、心拍数は直ぐに上がります。
富士ヒルの時はアップをやり過ぎた結果?足が攣ったので、今回は少し短めに。3倍程度で20分脚をまわした後、5倍に上げて4分キープして終了。
レースプラン 目標
今回のコース「スタート3km(特に最初の1.5km)の勾配がキツい。2km程の平坦と下りの後に連続の九十九折りが2区間。横手山ドライブインからは直線基調。そこから2回急勾配区間があって、最後の500mはほぼ平坦」
ざっくりいうと?、こんな感じです。
目標は、表彰対象の総合3位以内。なお、インターバルには自信がありましたが、一方で地力・独走力は他の選手に劣ると考えていました。よって、
- 最初の3kmで10名程度の小集団になって、平坦区間は流す。九十九折りの区間でペースアップが始まって、横手山の時点で3人くらいに減って、最後2つの急勾配勝負。
- よほどレベルが高い人じゃなければ、スタートアタックしても損。基本的に追走しない。
- 横手山以降は直線基調になって風の影響を受けるため、そこで5名以上残ると、アタックしてもグループで追走出来てしまう。その展開にはしたくない。
- ネットタイムなので、過度な牽制は禁物。小集団でも、スプリントになるとネットタイムの絡みで順位が分からないので、なるべく最後は単独走に持ち込みたい。けど、自分は独走力が無いから、最後500mだけで良い。
参加者リストが無いのでどのようなレベルの人が出てるのか全く分かりませんでしたが、およそこんな感じのことを考えていました。
なお、私は第一グループ。70人でのスタートです。ネットタイムなので先頭には並ばず、前から5列目くらいで待機しました。
レースレポート
やっとレース開始です。
スタート直後、一人飛び出して行く方が見えるけど、それは予定通りスルー。
序盤は、Cow Gummaの2名が先頭付近で積極的にペースを作っていました。どちらの選手も細身で、走り方的にも九十九折りの区間に入ったら速そうな感じ。彼らがペースアップしたら絶対に追走すべきと考え、先頭から5番手以内をキープするように走りました。
序盤3kmの急勾配区間が終わり後ろを振り返ると、恐らく15人くらいの集団になっていました。ここまでのペースも遅いわけでは無かった(ハズ)ので、参加者の実力が拮抗しているという印象でした。
2kmの平坦区間は、後半に向けて脚と呼吸を整える大事な区間。練習不足で出力の維持が難しい私にとって、ここで一旦休めるのは非常に大きかったと思います。この区間は、パワーのありそうな方が積極的に前を牽いているように見えたので、私は番が回ってきたら最低限牽く程度に留めました。
幾つかホテルが点在する区間を越え、ここから後半戦。平坦区間ではペースアップも無かったので、最初の15人がそのまま残っていたように見えました。ここに居る全員が山頂まで残るとは思いませんでしたが、一方でパワーのありそうな面々にはスプリントになったら勝てそうもありません。この後2つある九十九折りの区間で、なるべく集団を小さくして有利な展開になるよう、ここからは脚を使って集団に負荷を掛けていきます。
ただ、露骨にアタックしても人数が多すぎるので、集団パワーで追いつかれてしまいます。それよりは、自分が先頭になったときにペースをぐっと上げていきます。イメージとしては、ローテーションの下手な人がやる、アレ。
1つ目の九十九折り区間が終わる頃、まだ集団は10人以上居るように見えました。
とはいえ、ローテを廻しているのは私を含めて実質4人程度だったと記憶しています。最終的に優勝された選手。序盤ペースを作っていた、Cow Gunma2人のお一方。それともう一人、パワーのありそうな選手。
漠然と、この選手たちと勝負になるなぁと思っていました。なお、最終的に2位になられた選手は、この時点では把握できていませんでした。集団内で、目立つ事無くうまく走られたのだと思います。(私の記憶違いかもしれません)
2つ目の九十九折り区間が終わり、横手山ドライブイン手前。残り2kmで、集団は私を含めた5人。見える範囲にまだ数名居たと思いますが、勝負はこの5人に絞られたと確信しました。ただこの展開、私が「コレはイヤだな」と思ったパターンそのもの。
そして、九十九折り区間で消耗してしまった事と残りの選手の雰囲気から
- 平坦区間手前からのロングスプリント
- 誰かのアタックのカウンターの、カウンター(のカウンター)
このどちらかで勝負しようと判断しました。番手は、2~3番手を死守。アタックが掛かれば足を使って追いかけ、誰かがそこからカウンターを仕掛ければ、それも全部チェック。最後に出し抜ければ最高!というイメージ。
なお、ここからは、誰がどの順にアタックしたかは殆ど記憶に有りません。標高は2,000mを超え、レースも最終盤。酸欠でアドレナリンマックスですので、誰かがペースアップしたら食らいつく。それだけです。たぶん、4回くらい誰かのアタックとカウンターにチェックを掛けたと思います。
そして、ココまではイメージ通りだったのですが、優勝された方の最後のアタック(たぶん2回目のアタック)が絶妙でした。
平坦区間に入る直前で強烈に飛び出され、こちらが追いかける瞬間に、既に向こうは平坦路。その一瞬で生まれた差を詰め切れず、そのまま2番目でゴール。自分がやりたかったロングスプリントを、完全に決められてしまった…実力も作戦も、優勝された方が1枚上手でした。
なお、ゴールの順番は私が2番目でしたが、ネットタイムで順位は4位。その後、別グループでもうお一方速い方が私のタイムを上回り、最終的には5位でした。スタート直後が急勾配だった事から、前後分断を恐れて真ん中付近でスタートしましたが、リザルト的にはこれが失敗でした。
ゴール後
ゴールしてから下山開始まで、約2時間半。山頂までのリフトが無料で乗れるとの事だったので、前日に続いて横手山の山頂まで。
前日より天気も良く、絶景を再度満喫出来ました。なお、草津側には綺麗な雲海が出来ていました。志賀高原側はこんなにも晴天で下界まで見渡せるのに、渋峠の反対側は全く下が見えないという。逆じゃ無くて良かった。
今回の機材
- 車体:EmondaSLR 2018
- ホイール:Roval CLX50
- タイヤ:Continental GP5000S TR
- コンポ:Sram Red eTap11s
大会全体の印象・感想
ここからは、参加してみての個人の感想です。総じて、また参加したいと思える大会でした。知人に「どうだった?」と聞かれたら、即答で「良かったよ。」と回答できます。
まず、コースと景色が素晴らしいです。眼下に九十九折りの自分が走ってきた道を見ることが出来ます。この感じは、私が参加したことのある大会だと、両乗鞍とツールド草津くらいでしょうか。そして、レースの距離も13km程度と走り応えがあり、路面も非常に綺麗に管理されていました。
運営面に関しては、前日受付~下山までしっかりしている印象です。受付会場の駐車場の広さ・レース後のリザルト掲載速度etc、「総じて非常に満足」でした。その前提で改善希望を挙げるとすれば、登頂後~下山周りは改善ポイントかな?と感じました。
次回以降の要望
私は、7時45分頃山頂にゴールして、下山開始は10時半~でした。10分後にスタートして1時間半でゴールした人であっても、1時間半近く山頂で待ち時間が発生します。
元々、ゴールした後2時間以上待つ事は把握していましたので、暇を潰せるよう食料を下山バッグに入れていましたが、それでもさすがに時間を持て余しました。晴れていたので日向ぼっこしながらこの記事を下書きしていましたが、雨だったら相当な地獄絵図だったろうと思います。というか、雨なら完全にDNS案件です。
そして、ゴール後に初めて「無料でリフトに乗って、山頂に行けます」という事を知りました。これは、私の事前リサーチ不足だったのかもしれませんが。
待機時間が非常に長い事もあり、せっかくであればもっとその辺りを周知して、山頂や渋峠ホテルでおカネを使う仕組みがあれば良いのになぁと思いました。
また、下山は、白バイ先導でスピードコントロールしていたため、ブレーキ的にはキツい印象を受けました。私は、直線区間ではスタンディングで空気抵抗を増やし、それでも前後どちらかのブレーキを常時握っていました。
色々なレベルの人が参加する以上致し方無い事かもしれませんが、下山の平均スピードはもう少しメリハリが欲しいなという印象です。
まとめ
「ヒルクライムレース」をしたければ、間違いなく近場が良いです。ただ、個人的にはレースそのものも大事ですが、それと同じくらい観光やその土地の楽しみも重要です。
関西からのアクセスは決して良いとは言えませんが、来年以降もまた参加したいと思える大会でした。他にも参加してみたい大会があるので、スケジュールと予算の兼ね合いにはなりますが、入賞を逃したこともあり優先度は高いです。
最後に、大会主催者・関係者の皆様、3年越しの開催ありがとうございました。
志賀高原ビール、めっちゃ美味い。